2011年の東日本大震災以来、人々の余暇活動が水辺から遠ざかる傾向にありましたが、舟艇の利用など、徐々に水辺への回帰も見られるようになりました。

 その反面、水辺の痛ましい事故の報道が後を絶たず問題意識が高まるなかで、より多くの人々が安心して水辺に親しむことができるように、水辺の安全性の向上と溺水事故防止に重点を置きつつ、環境マネジメントプログラムに基づく地球環境への配慮及び節約を図り、効果的に事業を行いました。

 親水事業では、海洋知識や水辺の安全対策、乗船体験等、総合的な海洋実践学習としてのMaris海洋スクールや、親水体験イベント等を関係官庁、自治体、公益団体等との共催・協力のもとに実施しました。各地ボートレース場等のキッズボート体験参加者等に記念品として配布するため、BOAT RACE振興会の協力の下、ボートレース振興を目的にマスコットグッズを制作しました。

 安全啓発事業では、水上オートバイのルールやマナー、安全意識、技術向上を重視した免許取得講習会を開催しました。また、全米安全運航評議会の展開する、水辺でのライフジャケットの必要性と常時着用を呼びかける国際的な活動である「WEAR IT!」キャンペーンをオフィシャルパートナーとして推進。活動の一環として、全世界同時24時間以内のライフジャケット着用者数の世界記録樹立に貢献することができました。さらに水上オートバイを活用したレスキュー普及事業(K38 JAPAN)では、アメリカよりK38 Water Safetyの創設者であるShawn Alladio氏を招聘し、東日本大震災の被災地視察、並びに消防等からの聞き取り調査により、レスキュー講習会に於ける災害コースの採用に向けた検討を行いました。

 施設管理・運営事業では、大阪府営二色の浜公園において、利用者への安全に関する指導や周辺海域の安全監視、安全確保を図るとともに、マリンスポーツ活動を通じたコミュニケーションの場となり、災害時の防災・救助活動拠点としての役割を担えるように管理運営を行いました。

 普及・振興事業では、マリンスポーツ競技が安全かつ健全なものとして普及するための活動支援や、選手等資格者や競技艇の登録管理に関する業務支援を実施。国土交通省海事局船舶産業課舟艇室が主体となり海事関係16団体で構成されたUMI協議会に参加。様々な意見交換を行いました。

トピック

・K38 JAPANの活動の一環であるライフジャケットの着用キャンペーンや国際会議の参加等による連携強化を図った。

国内外の主な出来事

・アベノミクス始動

・2020年夏季五輪・パラリンピック、東京開催決定

・中国で「PM2.5」の汚染深刻化

主な事業

・K38 Water Safetyの創設者であるShawn Alladio氏を招聘し、東日本大震災の被災地視察と講習実施

・Maris水辺の安全教室in豊洲

 実施期日  5月18日(土)

 実施場所  東京都江東区 豊洲6丁目第2公園